無料オンライン小説 COLOR 人生は振り返るもんじゃないんだ!



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商店街の薄暗さから比べると、うちのオフィスは、思わず引いてしまうくらいの異様な明るさだ。

全面ガラス張りで、小奇麗な応接セットが並ぶ内装は、会社のオフィスというよりは、オープンテラスの洒落た喫茶店みたいだ。

(実際、なにかのお店と間違えて、人が勝手に入ってきたことがある)

「今日は誰か来てるかな?」

ガラスの奥に、受付嬢のペコちゃんが見えた。わが社一番のキュート系OLだ。僕に気づいたらしい。ガラス越しに彼女が軽く手を振るのが見えた。両手を振り、笑顔でハロハロをやっている。マジ癒されるよ。最高だ。

僕の会社は、フレックスシステムを導入している。

IT企業ならではの在宅勤務も「アリ」にしてるから、朝のミーティングに出席したい人しか出社しなくていい。大半はプロジェクトの責任者くらいしか出社してこない。

もっとも、ニートと紙一重の連中が大多数の会社だから、蹴りでもカマさない限り、朝一から出社してくるやつなんて、そうそういないだろうけど。

そういう意味では、彼女はすごく貴重な存在だ。

「おはよう」

オフィスのドアを開けて呼びかけると、彼女は携帯電話を取り出して、ピコピコやりだした。

僕の携帯電話が鳴った。スーツの上着から携帯電話を取り出して画面を見ると、彼女からのメールだった。

「\(^_^)/おはようございます♪」


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