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ずっと会ってない友人を一人一人思い出してみる。
「もしかして、文化祭の準備の時に、教室で隠れてみっちゃんの縦笛舐めてたター坊?」
「ガハハハハ」
携帯の向こうから、爆笑する声が響いてきた。
「うるさい。もう、そんな昔の事は言うんじゃねえよ! 俺は今じゃエリート階級の住民で女の子にもモテモテ・プリンス1号なんだから」
「その割には品がないねえ。お前が行政書士になってるとは、世も末だよな」
「うるせえ、お前だってそうじゃねえか。カツアゲ、引ったくりでも何でもござれのギャングのプレジ(プレジデント)が、時代の寵児と呼ばれる企業の代表になってるとはね」
「色々あったんだな」
「ああ、でも変わってないよな、お互いに」
懐かしい、かつての悪ガキ仲間の声だ。なぜだか分からないが、少し目頭が熱くなっていた。
「じゃ、ター坊、飯食いながら仕事の話するってのはどうよ? とりあえず何時から暇?」
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