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「おい、返事ぐらいきちんとしようぜ。俺の話聞くより、ヤンマガの方がおもしれえっていうのなら、ちょっと考えるぞ」
「はい〜?」
「仕事の問題点を聞きたいんだけどな? プロジェクトは順調なのか?」
さすがに僕もむかついたので、言葉を荒げた。
「うん〜、いいんじゃないの」
さすがに気まずかったのか、康市は髪をボリボリかきながら、そう言った。
また、あやふやな答えが返ってきた。社会人になって増設された「ガマン」という機能は、そんなにキャパがあるわけじゃない。あっさりレッドゾーンを越えた。
「ふざけんなよ、こら!」
ヤンマガを取り上げて、机の上に放り投げる。両手で康一のえり首をつかみ上げて吠えた。
「いい加減にしろよ。お前は日本語わかんねえのか? 言葉のキャッチボールができねえなら、体に聞いてやろうか? おお?」
そう言って右手で康一の腹を軽くこづいた。脅し、ケンカ、ラフファイト。何でも来い。
こんな時に、ギャング時代に覚えたことが役に立つなんて皮肉な話だ。
さすがにビビッたのか、康市は、僕の両手をそっとほどいた。
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