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そして、ゴミ箱の近くまで歩いて行くと、空き缶を投げん込んだ。
ゴミ箱に空き缶が吸い込まれると同時に後ろを振り返り、僕に向かって叫んだ。
「俺は、滝本ってもんだ。普段、仕事が無い時は、ここにいるから、何か困った事があったらいつでも訪ねて来てくれ。ジュース、アリガトね」
僕が、座ったまま軽く会釈すると、彼は何処かへ立ち去ってしまった。
全く、ウルセ〜よ。せっかくこっちが一人の時間をくつろいでいたのに、勝手に割り込んで来たうえに、ジュースまで横取りしやがって。
クソ〜。本当に、くだらない奴と関わった。
今度会ったら、ゼッテ〜ケツキックしてやるからな。
でも、信頼出来る人間がいない死神って言うのは、当たってるかもしれないな…。
ボ〜っと空を見上げながら過去の記憶を呼び覚ます。
これから、僕はどこに向かって生きていけばいいのだろう。
それから、どれだけの時間が流れただろう。
我に返り、周囲を見渡すと誰もいなくなっていた。
空はオレンジ色に染まっており、夕日が落ちかけて暗くなってきたので帰宅する事にした。
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