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「う、思ったより美味いね」

というか、最近何か横着になり、怠け者になってきたな。

そろそろ、軌道修正するか。

「リカチンよ。今日、日曜だし服でも買いに行こうか?」

「え、ほんとに。え、え、買ってくれるの?」

「う〜〜〜。本当は、こういうの苦手なんだけど、ワタクシ最近無性にあなたに甘えさせてもらっていますので、今日はご奉仕いたします」

「やった。じゃあ、表参道に行こう」

「表参道って、表参道ヒルズがあるとこだよね?」

「そうそう、そうだよ」

「人ごみ苦手なんだよね」

「そう言わずに、行こうよ」

僕らは、食事が終わると身支度を済ませ、マンションを後にした。

電車に揺られ、原宿まで出ると駅を出て表参道に向かった。

結構おしゃれな店が多いな。

理香は、僕に目もくれず、急ぎ足で店を探している。

彼女が突然ある店に入ったので、僕も彼女の後に続いた。

理香は、相変わらず無言で、洋服をあれこれ物色している。

そして、お気に召さなかったのか突然店を出るとまた無言で歩き出した。

店に入っては出てを繰り返すこと5回。やっと、彼女が口を聞いた。

「ケンちゃん、これが欲しいんだけど〜」

「うん、分かった。でいくらするの?」

「6万9800円だよ」


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