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そんなの関係ねぇ〜

気付くと、走り出した車内に理香のすすり泣く声が響いていた。

何か言葉をかけてやりたいが、言葉が思い浮かばない。

僕もまだ足が震えている。正直恐かった。何とか脱出したというのが正直な気分だ。

窓の外を流れる景色を見ると、相変わらず東京は夜もにぎやかだ。とても、さっきまで命のやり取りをするような時間を過ごしていたとは思えない。

窓ガラスについた雨が、街の明かりに反射して何処となくロマンチックだ。

美森に帰りたいな。何故かそう思った。

田舎にいたら、こんな事に巻き込まれる事もなかっただろうになあ…。

いや、同じか。おそらく同じだろう。あのままITコンサルティングで仕事をしていても、結局、COLORプログラムの話に巻き込まれただろう。そういえば、彼はCOLORプログラムの情報を把握しているとか言ってたな……。いや、いい。今はその事は忘れよう。

やがて、僕の興奮も冷めてきたので、そっと彼女に話しかけた。

「リカチンよ。今日、うちに泊まっていく?会社なら、明日は出勤を遅らせてもいいようにしてあげるけど」

「ダメ。だめだよ。あたし、ダメな女の人だから」

「ダメな女の人?」

「今日もケンちゃんに迷惑かけたし……」

「そうだな。ダメな女の人だな。でも、もう気にしてないから……」

「本当に?」

「ああ…」

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