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ついでに申し上げますが、ネットの上に既に定着しているユーザー様をどうやって誘導するんですか? 平たく話を言い換えましょうか。メガサイトとよばれる、YahooやGoogle・MSN・楽天市場・MIXI・Amazon.comにどうやって対抗するんです?

彼らは莫大な資本力を武器に戦っているのですよ。加えて、次代を先取りした企画コンテンツなどを、どんどん投入している。失礼だが、御社は資本力が乏しい上に、ユーザー様が魅力を感じるオリジナル性の高いコンテンツが何一つない。

残念だが、ユーザー様を獲得するどころか、空中分解に終わるのが関の山でしょう。

我が社のブルー・アース・プロジェクトは、プレゼンのDVDをご覧いただいてお分かりと思いますが、資本力、コンテンツのオリジナリティ共々、既存のメガサイトと互角に戦えるだけの要件を満たしています。

それに、御社の提案するビジネスマーケットとは視野が違う。国内だけを見つめてはいません。全世界を視野に入れています。ネットの普及がまだ進んでいない、アジアやアフリカ、南米の一部の地域では、ユーザー様が初めて触れるメガサイトになるでしょう。

日本をはじめとした先進国では、既存のメガサイトからのユーザー様の乗り換えが進むでしょう。世界中の人たちとの交流が進むことで、クライアントであるグローバル・エージェンシー社に莫大の富をもたらすとともに、世界経済のバランスすら是正できる力を持ちうると考えています。先進国に偏りがちな富を、問題のない形で全人類に分配し、貧困や飢え、失業などの苦しみから解放出来ると確信しています。

それともう一つ、大事なことをお話しましょう。いまやネット産業は、国を動かすほどの巨大産業です。それに気がついた企業が、こぞって経済的な利益誘導に血眼になっている。ですが、本当にそれでいいのでしょうか? ネットバブルで明白になりましたが、経済的利益誘導だけに走ったプロジェクトは必ず破綻します。

それどころか、深刻な社会問題をもたらすでしょう。

あなたがたのプロジェクトは、経済的な利益誘導以外に何がメリットとして上げられますか? はっきり申し上げますが、御社がご提案されたプロジェクトは自社利益の追及だけであり、社会に貢献する要素がまるで感じられません。

硬い言葉で言えば、大儀がない。おまけにビジネスとしても成立しない。社会貢献を行って企業イメージを高めることもできない。これでは、予算云々の前に、クライアント様にとって何のメリットもない話だと私は思いますが」

視線をそらすと、クライアントが全員うなずいている。もう一押しだ。


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