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◆正々堂々と罵り合いましょう◆
僕らのプレゼンテーションが終わると会場が明るくなり、進行役の司会者が「ここで各企業の代表者によるアピールをして下さい」と言った。
まあ、アピールタイムというか、合法的な口喧嘩である。相手の企業の悪口&揚げ足取りをやって、最後に勝った奴が仕事を受注できるのだ。まあ、ドロドロした話ですな。僕は、佐藤と京介を連れて、壇上に上がった。
壇上にある長机に着き各企業の代表者が座るのを見計らい、司会者が「それではお願いします」と言った。
「よろしいでしょうか」
女性の声が響いた。視線を移すと、麻美だった。
麻美は司会者からマイクを渡してもらうと起立して一礼した。
「スカイネットの白石麻美です、皆様どうぞ宜しくお願いいたします。それでは、ITコンサルティング社にお尋ねします。
弊社が提案させていただいたプランの予算は、初期段階のサイト構築、つまり一般的な建築で例えると、一期工事過程から実店舗をオープンさせて、1年間運営した場合のランニングコストです。
もちろん、内訳には各クルーの人件費なども提示しております。ITコンサルティング社のブルー・アース・プロジェクトは、確かに次世代のウェブコンテンツを予感させる素晴らしいものと拝察しますが、ランニングコストや人的資源の面ではどうなのでしょうか。
提案していらっしゃる資料では、予算額・ランニングコストなどの金額や、クライアント様が運営するための人的資源などの確保について、明確に見えてこないように思われます。その点についてはどのようにお考えなのですか。御回答お願いします」
予想どうりの分かりやすい展開だ。しかし、腹立つもんですな。
ほっぺに、チュウ・チュウ・トレーンをしてやると、キャッ・キャッと喜んでいた子猫ちゃんが、今は化け猫に変身して、僕の社会的地位と夢を粉々にしようと爪を立てているんだから。
世界中の人から、お前はドメステックな男やな〜。と言われてもかまわない。麻美を徹底的にやり込めてやりたい気分だ。愛情には愛情を。私怨には私怨をだ。ビジネスの場を借りた痴話話になってもかまわない。僕は手を挙げた。
「ご質問に回答するまでもないと思いますね。なぜならスカイネットさんの提案しておられるプロジェクトは実現不可能だからです。もし、御社のプロジェクトを実行したら、ユーザー様の獲得ができずに空中分解するでしょう」
麻美が苛立った視線を投げた。
「説明するのも実にくだらないが、はっきり申し上げましょう。御社のプロジェクトは、世間に出回っているコンテンツを、あれやこれやくっつけて、見た目が上品な物にしているだけのゴミ以下の産物だ。
オリジナリティを誇れるコンテンツが一つでもありますか?
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