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極端な例になりますが、ユーザー様のお子様が生まれた際にアカウントを取得されますと、育児の問題や、将来進学して独り立ちするための教育資金の計画、乳幼児の健康について専門の医師に相談できる機会を自動的に用意するなどといった、決め細やかなサービスを、システムが自動的に提案してくれます。
もちろん、それだけではありません。
ユーザー様のお子様が成長されると同時に、学校での勉強や、趣味のことまで提案してくれます。もちろん、本来の目的である、進学・就職・結婚などといった人生の節目の問題についても、より的確な情報をもとに、ユーザー様にもっとも適したプランをアドバイスしてくれます。
まさに究極のヒューマンウェアといえるでしょう。
ペーパーの資料をご覧いただくとご理解いただけると思いますが、弊社のブルー・アース・プロジェクトは、一言でいうならば人生の羅針盤の様なシステムなのです」
一息ついて会場を見渡すと、そこには、もう笑っている人はいなかった。と同時に会場の中で各企業のエイジェント達が出口のドアから入ったり出たり慌しくなっていた。
よくみると、みんな会場の外でどこかに電話をしているみたいだ。
ざわついた会場内の人々の小さな声を耳を傾けると、どうも僕らのプロジェクトを自分達の会社に連絡したらしい。
しまった、ビジネスモデル特許をまだ取得していなかった。よく見ると、僕たちが用意したペーパー資料を持ち出しているやつもいる。彼らは、僕らのプランを聞くと同時に自分達の会社に連絡してビジネスモデル特許取得の準備を始めたんだ。
確かにプレゼンに負けても、ビジネスモデル特許を取得すれば、莫大な利益を上げられる。市場でのゲームには勝てるのだ。僕の十八番のハイエナ行為を堂々とやっている。
負けだ。今回のプレゼンで受注に成功しても、ビジネスモデル特許を取られたら、それまでだ。システム開発ができなくなってしまう。
「どうした、賢一」
言葉を止めた僕に、京介が近づいてきた。
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