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決戦の朝

時計のアラーム音で目覚めると、不意にテーブルの上のタバコに手を伸ばした。

どうやら、まだ、完全に禁煙出来ていないらしい。

目覚めると、自然と体がニコチンを求めている。

しかし、しばらく経つとタバコを吸いたいという願望は何処かへ消え失せてしまった。

キッチンでコーヒーを入れ、ダイニングに戻ると天井を見上げたままボーっと考えた。

僕は、このまま泰蔵の所で働いていてもいいのかな?

あそこの人は、みんな良い人ばかりだけど、何だかね。気を使うんだよね…。

それに、そう。パンチがない。

こう、ナンだろね。ノるかソるかのスリルがないっていうか…。

そうでもないか。

今日は、レースの日だった。

元を正せば、僕のせいで泰蔵を巻き込んでしまったのに、今では彼の方が盛り上がっているみたいだ。


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