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ネットばかりやっていると、どうも規則正しい生活を送っている人とは、違う時間の流れが生まれるらしい。
時間の感覚が鈍っている。
それとも、思い出せないほど、麻美のことが遠くなってしまったのだろうか。そうとも思えないのだけれど。
まあ、いいか。もう、昔の女のことは忘れよう。今のとこ、ペコちゃんの方が可愛いと思うし、ネットオタクだけど〜〜〜ね。でも結婚は無理そうだな。メールとチャットでしか、コミュニケーションできないしな。
「ふ〜うぅ」
両手を伸ばして天井をみあげたら、ついため息がもれた。成功して色々なものが手に入るようになっても、何かが足らない。この焦燥感はなんだろう。
時計を見たら、まだ11時を差している。たまには早く寝ようと思ったが無理そうだ。
起き上がって、カーテンを開けてみた。夜空を見上げてみたけど、さほど綺麗じゃない。街の明かりが、まるで星を攻撃しているみたいで、とても空しく見えた。
そう、僕達は、自分たちが作り出した人工物の中に生きている。
その中でしか僕は夢をみることができないんだ。そう思うと余計にむなしくなった。
テレビの電源を入れ、とりとめもなくニュース番組を見る。霞ヶ関の情報がP2Pソフトで流出した事件を、胡散臭い評論家がこきおろしていた。夕方、ター坊とパチンコ屋で見た事件の焼き直しだった。
この国は、どこまでもおかしな国だ。全然生きているリアリティを感じない。ベットに寝転がってそんなことを考えていると、ようやく眠気がやってきた。
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