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「だったらいんだけど」
コーヒーを飲み終わると二人とも店を出た。
そして、ゆっくりと歩き出す。
「ヤスオ。そう言えば、お前こんな所で何やってんだ?」
「ヘヘ…。今日は会社サボっちゃった。何かやる気が出ないっていうか、だるくなったんで。それより、ケンちゃんは裁判が終わったらどうするの?」
「とりあえず、美森に帰るよ。それから、今後の事を考えようかなって思ってる」
「そう、さびしくなるね」
「ああ、そうだな。で、僕はもう家に帰ろうと思ってんだけどヤスオはどうする?」
「僕は、もう少しぶらついていくよ」
「そうか、それじゃあここでお別れだな。それと、証人の件を弁護士と打ち合わせたいんで1度電話するよ」
「うん、分かった。じゃあね」
「ああ、さよなら」
ヤスオと別れ、秋葉原駅に向かって歩く。
駅に着くと改札を抜けホームに立ち、さっきヤスオが話していた事を考えた。
本当に佐藤が寝返ったのか?
それとも、作戦なのか。
電車に揺られながら、流れる景色を見ていると何かつらくなってきた。
日も落ち、マンションに戻ると理香が食事の準備をして待っていた。
食事が終わると、一日の疲れが押し寄せてきた。
理香には悪いけど、一人で寝室に向かうと眠りについた。
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