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Friendship


翌朝、目覚めると彼女の姿はなく、シーツには、ほんの少しだけ温もりが残っていた。

眠気まなこのまま、しばらくぼんやりと天井を眺めた。

意識がはっきりしてくるにしたがって、見慣れた部屋の風景がクリアに迫ってくる。

「そうだった。保釈されたんだ…」

まあ、それはそれでいいんだが、何か緊張感が薄れたな。

時計を見ると、9時を回っている。

ベットから起き上がりダイニングに向かう。

カーテンを開け、テラスに出ると下を覗き込んだ。

どうやら、僕を監視しているマスコミ連中はいないようだ。

ふぅ〜。それはそれで悲しい物ですな。

あれだけうるさかったのに、このギャップはなんだか…。

何か世間から忘れられた存在って感じだ。

しばらく、外の風景を眺めた後、ダイニングに戻ると、テーブルの上にメモがあるのに気づいた。

メモには、寝坊したので適当に食事をしてくれと、書きなぐられている。

まあ、しょうがない。昨晩は結構話し込んだからな。

キッチンに向かい、トースターをセットして、コーヒーを入れるとダイニングに移動して、テレビの電源を入れた。


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