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◆妖精の導き◆
永遠に広がる暗闇の中で、僕の意識が浮遊する。
ここは、どこだ?
何も見えないし、上なのか下なのかさえもわからない。おまけに、体も全く動かない。
かすかに目が回るような感覚が遠のくと、どこかへ向かってゆっくりと体が流れていくのがわかった。
いった、ここは、どこなんだ?僕は何をしているんだ?
そうだ。オヤジのクローンの心臓部を壊そうとした時に、もたついて逆にやられたんだ。
そういえばヤスオがやられた後に、僕もオヤジのクローンにやられて……。
ヤスオは、どこにいるんだ?
心の中で叫ぶことしかできない。彼が近くにいる気配もない。まさか……。
ひょっとして、僕は死んだのか?
そういえば、暑くもないし、寒くもない……。
そうか、死んだのか。思えば、太く短い人生だったな。
あの世って所は、天国にしろ地獄にしろ、もっと賑やかな場所だと聞いていたが、とても寂しいところなんだな。
ヤスオは助かったのかな?京介は?
結局、誰にも言えなかったけど、本当は京介の嫁、ハルミを心の底から愛していた。
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