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妖精の導き


永遠に広がる暗闇の中で、僕の意識が浮遊する。

ここは、どこだ?

何も見えないし、上なのか下なのかさえもわからない。おまけに、体も全く動かない。

かすかに目が回るような感覚が遠のくと、どこかへ向かってゆっくりと体が流れていくのがわかった。

いった、ここは、どこなんだ?僕は何をしているんだ?

そうだ。オヤジのクローンの心臓部を壊そうとした時に、もたついて逆にやられたんだ。

そういえばヤスオがやられた後に、僕もオヤジのクローンにやられて……。

ヤスオは、どこにいるんだ?

心の中で叫ぶことしかできない。彼が近くにいる気配もない。まさか……。

ひょっとして、僕は死んだのか?

そういえば、暑くもないし、寒くもない……。

そうか、死んだのか。思えば、太く短い人生だったな。

あの世って所は、天国にしろ地獄にしろ、もっと賑やかな場所だと聞いていたが、とても寂しいところなんだな。

ヤスオは助かったのかな?京介は?

結局、誰にも言えなかったけど、本当は京介の嫁、ハルミを心の底から愛していた。


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