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僕が、ドアの前に立つと、扉が横に開いた。室内に足を踏み入れたがなんの変化もない。

ただ正面に、大型テレビモニターがあり、その周辺にはコントロールパネルらしき物がたくさん備え付けてある。

そして、脳のホルマリン漬けのような物が無数に設置されているのが不気味でしょうがない。

この脳もヤスオがさっき言っていたように生きているんだろうか。

ヤスオは、テレビモニターの近くにある小さなコンピュータをいじっている。

その様子を見ていた京介が僕に問いかけた。

「賢一、ここはなんなんだ?」

「さっぱり。ヤスオ、どう思う?」

「僕は、多分ここがCOLORプログラムのメインモジュールがある場所だと思うよ。だって、こんな機材はじめて見たもの。でも、なにも起動してないんだよね」

「やはりダミーだったのかな……。だとしたらどこにあるんだ?COLORの本体は」

その時だ。スピーカーから音声が鳴り響いた。

「久しぶりだな……」

「誰だ」

僕は、思わず叫んでしまった。

ロボットっぽい声だが、この声には聞き覚えがある。

次の瞬間、正面の大型テレビモニターが点灯し、僕の父親の顔が映し出された。


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