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闇のラビリンス


暗く、カビ臭い階段をゆっくりと下りる。

携帯電話の明かりで側面を照らしてみると、古い赤レンガが壁に敷き詰めてある。

それにしても、なんで三番館に、こんな地下室があるんだろう。

携帯のディスプレイをライトにして先を照らしてみる。

明かりが届かない先にも階段が続いているようだ。

こんな軽装で大丈夫なんだろうか。

でも、考えてる暇はない。

一刻も早くCOLORプログラムの動きを止めなければいけないんだ。

せめてもう少し強い明かりがほしい。

一段下の階段に足を落とすにも時間がかかってしまう。

「オイ、ヤスオ。背中押すなよ。危ないだろ」

「ゴメン、ゴメン。ケンちゃんは携帯の明かりで前が見えるだろ。でも、僕は足元も厳しいんだよ」

「そうだったな。僕のジャケットにつかまって。そしたら多少は歩きやすいだろ?」

「ありがとう」

「やっぱ、やばくねえ?俺もう帰りたくなったよ。賢一、ところで携帯のアンテナ何本立ってる?」


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