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◆胸騒ぎの晩餐◆
黄昏に染まる街並を少しだけ冷たい風が、流れている。
ふと、京介とヤスオの顔を見ると、もうすぐエネルギーゼロって感じの表情だった。
早々に入店するように促すと店の中に入った。
僕らが店内に入ると、日曜日の夕方なので、家族連れの客が多い。
しばらくすると、店員が僕らに気付き、席の案内をしてくれた。
屋内の席を用意してくれたのだが、どうせならと、いつものオープンガーデンの席を用意してもらう事にした。
席に着くと、おまかせでワインとディナーのコースを頼んだ。
ウェイターは、注文を繰り返すと一礼して、奥の厨房の方に入っていった。
今日は、マダムの姿が見えない。
これだけ、多くの客が訪れているのだから、接客も厨房も大変で、僕らだけにかまっている暇はないのだろう。
僕は、タバコに火を点け、京介に話しかけた。
「今日は、まいったな」
「まったくだ。まるで、手掛かりが見つからない」
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