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思い出の場所


3人とも、ぼーっと街並みを眺めた。

何のへんてつもない、地方都市の休日の朝の光景だ。

こんな所にCOLORのメインモジュールが存在しているのだろうか。

「とりあえず、そこいらぶらつく?」

僕が2人に、そう問いかけると、彼らはおもむろに立ち上がった。

そして、ヤスオが携帯をイジリながら話し出した。

「携帯の地図サイトで、ここから半径15キロ以内の屋内施設をチェックして見たんだけど、怪しいものはないよ」

「そうか……」

「廃墟になっている場所も、住居程度のもので、工場なんかは見当たらないね」

「だったら、僕達の子供の頃の記憶をたどってみるのはどうだろう?」

「どういうこと?」

「だから、例えば子供の頃、遊んでた場所とか、学校なんかにヒントがあるんじゃないかってこと」

「それは、どうかな…。でも、今はそうやって情報を集めるしかないよね」

ふと、京介の方を見ると半目を開けたまま、ウトウトしながら歩いている。

「オイ、京介。起きてるか?」


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