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「一つの案なんだけど、COLORプログラムも表面的に変な活動はしていないから、このまま隠ぺいして、上原和輝に罪をかぶせようと思うんだが、2人ともどう思う?マフィアのボスが企業恐喝を働いて、COLORプログラムをばらまいたとしたら、世間も納得するんじゃないかな?警察やメディアに手を回すのだって、できない話じゃないし」

「そうだな、そのアイデアはいいな。今、俺たちの前にある問題をすべてクリアー出来るし、世間もマフィアのボスが犯人だったら納得するだろう」

京介が頭をかきながら、返事した。

「確かに、役所もメディアも大衆も、その作戦が成功したら納得するでしょうが、もし失敗したら最悪、賢一さんは富国電気の取締役を解任されて、経営から退かなきゃいけなくなりますよ。なんせ、今メディアは企業モラルの低下を叫んでますから……」

佐藤が、間から口を挟んだ。

「そうだな。でも、COLORプログラムを操作している犯人にたどり着けない以上、この方法が唯一の選択肢だと思うんだ。それに、ブルー・アース・プロジェクトを早く立ち上げたいんだよ。

最近、セカンドライフとか出てきただろう?それに、ブルー・アース・プロジェクトの模倣品みたいな奴が氾濫し始めたんで内心あせってるんだよね。

ブルー・アース・プロジェクトのプレスリリースをやってから、これだけ時間が経ってるのに、全く動きがないと、機関投資家から一斉に株を売られる可能性だってある。それこそ富国電機が、ファンドの餌食になりかねない」

「そうですね。でも、それなら心配ありませんよ。ITコンサルティングで、検索エンジンサイトやポータルサイトを運営していますので、ブルー・アース・プロジェクトを立ち上げたら、そちらからすぐに、1000万ユーザーを誘導できます。

投資家は、よほどの不安材料が生じなければ、利益が即あがってきている現在の事業を目の前にして、富国電機の株を手放すことはないでしょう。今現在の問題といえば、ブルー・アース・プロジェクトを実行するコアになる人工知能プログラムの開発が遅れている事でしょうか……」

「そうか、人工知能プログラムか。そう言えば、僕のオヤジも人工知能プログラムの研究開発をしてたんだったな。もしかしたら、富国電気の開発資料を見たら、何かヒントが得られるかもしれないね」

「そうですね。単純に考えたら富国電気の方がITコンサルティングより資本力と時間を費やして開発してきたわけですから、人工知能プログラムのノウハウはきっとあるでしょうね」

「てことは、ブルー・アース・プロジェクトも実現が可能になるってことか。そっちの方は、万々歳だな」

京介が口を挟んだ。


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