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「う〜ん。ふとっぱらですね」
「いえ、話は最後まで聞いて下さい。もし、あなたが負けた場合にはロシアンルーレットをやって頂きます。ゲームに負けたら、この銃をこめかみに当てて、引き金を引く。もちろん、1発だけ玉を込めてね」
彼は、そう言うと懐から拳銃を取り出した。そしてリボルバーのシリンダーから、一旦銃弾を全部抜いた後、再び1発だけ装填した。
「どうです。やります?」
「いえ、やりません。別に彼女と深い中じゃないんで」
「そうですか。それは、非常に残念だ。では、彼女は連れて行きます」
「連れて行く?」
「男ならわかるでしょう。女が身売りされる所っていったら1つしかないでしょう」
理香の顔を見た。目にいっぱいの涙を浮かべている。
「わかりました。やります。でも、彼女の借用証と、あなた方が今後2度と彼女に付きまとわないという誓約書を用意して頂けますか?」
「いいでしょう」
「すまないが、今ここに持ってきてもらえるかな?ゲームはそれからだ」
僕がそう言うと彼は奥の方に姿を消した。しばらくすると、また戻ってきてソファーに座ると、テーブルの上に理香の署名がある借用書と、彼の名前らしき書名がある誓約書を置いた。
「これで宜しいでしょうか?それでは、さっそくゲームを始めましょう」
「ちょっと、いいですか?コインを紙コップに入れる役。つまり親は互いに1ゲームずつ交代しながらやりませんか?」
「いいでしょう。それでは、私が先に親になります。それでは、表と裏。どちらを選択しますか?」
「お、表だ」
「じゃあ、私は裏です」
そして、ついにゲームが始まった。
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