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「残念ですが、彼女には今後の返済計画について、ご相談させていただきたいと思っています。お帰りになるなら別にお引止めはしません。あなた一人で帰られてはどうです?」
う〜ん。リカチンはイヨイヨどこかに売却されるって感じだな。
理香の方を見ると顔が青ざめて小刻みに震えている。
少し、可愛そうだがヤバイ話に巻き込まれたくないので席を立った。そして僕が、アコーディオン・カーテンを開けようとすると理香が小さな声で呟いた。
「ケンちゃん……」
声にならない声って感じだ。
彼女の声を聞くと、愛しさと切なさが僕の胸の奥を締め付けた。
きっと理香は、ここ数年の間、こんな生活をして生きてきたのだろう。怒りがたぎり始めるのが自分でも分かった。
僕は、再びソファーに座ると、胸ポケットからタバコを取り出して火をつけた。
そしておもむろに彼を睨みつけて叫んだ。
「気にくわねぇ〜な〜。悪いけど、こいつ連れて帰るよ」
彼は、僕の脅しに臆する事なく、笑みを浮かべた。
そして胸ポケットからピストルを取り出すと、銃口を僕の顔の方に向けた。
「話し合いが出来ないなら仕方ない。私もそうさせていただきましょう。栗原さん、これが私の答えです」
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