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◆愛と友情の讃歌◆
アキラと麻美のことを考えているうちに、眠ってしまったらしい。
どれだけ眠ったんだろう。ぼんやりとした頭のまま、ベットから体を起こそうとしたら、暗闇の向こうから誰かがドアを叩く音が聞こえた。
あれだけ苛立っていたのに、ホテルに泊まっていることすら忘れてしまうなんて。やっぱり、相当疲れていたみたいだ。
ドアを叩く音がうるさい。仕方なく体を起こそうとしたら、体に激痛が走った。
周高潔にボコられたのがまだ効いてるらしい。
なんとか体を起こし、入り口のドアの所まで行くと、扉の向こう側からヤスオが大きな声で叫んでいた。
「ケンチャン、ケンチャン、大丈夫?」
僕が慌ててドアを開けると、ヤスオが不安そうな顔を見せていた。
「よかった。昨日が昨日だったから、心配してたんだよ」
ヤスオは不安を打ち消すように微笑んだ。
彼は、すでにスーツに着替えていたが、僕はホテルに備え付けの浴衣をだらしなく着たままだ。
「ケンチャン、もう、朝だよ。急いで帰らないと」
「何時だっけ?」
彼は自分の腕時計を見た。
「7時24分だよ。急がないと会社に遅刻するよ」
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