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「しょうがない、今日は東横インに泊まって明日、東京に帰ろう。情報を見つける手立てがないのに、ぶらぶらしててもらちがあかない。時間の無駄になるだけだ。ラボでも情報がつかめないのに、俺たちがこんなところでぶらぶらしていてもしょうがないからな」
京介の言葉に、僕とヤスオは無言でうなずいた。
その後、料理がくるまでしばらく沈黙が続きそうだったので、僕の方から麻美の話を切り出すことにした。
「あのさ、麻美のことなんだけどさ…」
二人とも、ウーロン茶を飲む手が固まってしまった。
「実は、ブルー・アース・プロジェクトのプレゼンやった後に、麻美を事務所まで送って行って、別れ際にお互いの連絡先を交換したのね。でも、俺は全く連絡しなかったんだ」
「彼女の方は?」
「何度か携帯に連絡があったけど、でなかった。何を話していいかわからなかったから。正直言うと、今も少し彼女には未練があるけど、もう問題ないんで2人とも心配しなくていいからね」
僕の話を聞いた京介が話し始めた。
「おう、分かった。でも、6月の結婚式の日まで気持ちが変わったら、2人で結婚式をぶっ潰して、お姫様を奪還してやろうぜ。でも、俺が思うにお前は初めから麻美の事なんて好きじゃなかったのかもしれないな。お前は、どこまでも頂点を目指す男で、あいつは中流家庭を好む女だからな…」
「そうだね、実は昔からそこいら辺りがかなりネックになってたんだ」
僕と京介が夢中になって話しているとウェイターの男性が次々と料理を運んで来た。
いつしか、麻美の話からCOLORプログラムの話に変わり、僕らは3人でトコトン議論した。
料理をたいらげ、話も尽きたので部屋を出てカウンターで会計をすると店を出た。
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