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京介が話を割った。
「ヤスオが、総務省の仕事に穴を開けたのも、Mr.COLORの仕業だとしたら?」
「どういうことだ?」
「僕と京介にいじめられたことを思い出させて、ラボからナノロボットを持ち出させるために、総務省の仕事をヤスオに押し付けて穴を開けさせたんだとしたら?人事配置だって、プロジェクトの進行管理だってシステムが動かしてるんだ。不可能な話じゃない」
「まさか、考えすぎだろ」
京介は笑った。
「僕たちが富国電機に出向したのだってそうかもしれないぞ。僕と康市がMrCOLORからメールを受け取ったのは、ブルーアースプロジェクトのプレゼンの時だった。
その後、叔父がITコンサルタントに出資して、ブルーアースプロジェクトが実行できる代わりに僕たちが富国電機に出向することになったわけだけど、それも何かできすぎてないか? それも、ヤスオがラボから放出したナノロボットをばらまくための伏線だったとしたら?」
「何がなんだかさっぱりわからねえが、たしかにそういわれてみるとつながる部分が多すぎるな」
京介は苛立たしそうに、タバコをもみ消した。
「いずれにせよ、COLORが何らかの形で関わっているのは間違いない。こうなったら、とりあえず、Mr.COLORの所在をつかまないといけないな」
しばらく沈黙が続いた。その後、京介の机の電話が鳴った。
「はい、緊急対策課です」
彼は、電話を取るとしばらく話し込んでいたが、興奮した様子で、受話器を置いた。
「賢一、ラボでカラープログラムの一部が解析できたらしい。みんなで行こう」
「わかった。急ごう」
京介の言葉を聞いた僕らは、すぐさまラボに向かった。
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