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僕の言葉で、京介が振り返った。
「ほんとだな。どういうことよ、これ。そういえば携帯もつながったり切れたりしてるな。サーバーの方はどうなんだろう。もし同じことがおきてるとしたら、俺たちにとっちゃ一番最悪の状況だな。
こんなに電気が入ったり切れたりしているとサーバーの省電力モードと常用電源モードが入れ替わるから、非常用電源が急速に消耗してしまう。おい、康市、佐藤に電話して常に非常用電源モードで動かせって言っとけ」
「はい、分かりました」
康市は京介の指示に素早く対応して、佐藤に電話をかけた。どうやら佐藤たちはオフィスに着いていたらしい。こちらが指示するまでもなく、サーバーを非常用電源モードで動かしはじめていたようだ。
それから10分程度歩くと木村屋旅館という看板が見えてきた。振り返ると、どういうわけかまだ明かりが点いたり消えたりしている。
駐車場に着くとユニックが止まっていて、康市のオヤジさんが運転席で僕らを待っていてくれた。
「すいません、お世話になっちゃって」
「いえいえ、うちのせがれがお世話になりっぱなしですから。こんな時くらいお役に立たないと」
運手席に駆け寄って、康市のオヤジさんに挨拶すると、僕と京介は荷台のジェネレーターの上に乗った。そして、目の前に備わっているクレーンを片手で握りしめた。
「今から動きます。二人とも大丈夫ですか?」
康市が助手席の窓から顔を出した。
「ああ、大丈夫だ。早く出して」
僕の返答に答え、ゆっくりと車が動き出した。
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