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みんな、グリーン・グリーン


公園に着くと三人でブランコにのった。

さほど意味はない。公園の人気遊具はブランコだから。しばらく無言でブランコに揺られてると、康市がブランコの上でジャンプして大きく飛び上がった。

「10.00」着地した康市は、オリンピックの体操選手のような決めポーズをするとおどけてみせた。そして、ゆっくりと砂場の方に歩いていった。

「内々で話はしてたけど、佐藤に後継指名してよかったよね」康市が離れて京介と二人になった後、僕が言葉を割った。

「ああ、アイツは俺たちと違ってキチット大学出てるし、みんなの信頼も厚いしな。でもさあ、どうしてこの時期に? オレラまだ若いし、社長の椅子譲るのは、オッサンになってからでもいいんじゃないの。せっかくだから、会社がもっと大きくなるのを見届けてからでもいいんじゃないの?」

京介は、ポケットからタバコを出すと火をつけた。

「お前も感じているかもしれないけど、最近なにかおかしいんだ。何がと言われても感覚的なものだから、困るけど。何か、水面下でとてつもないものが動いているような気がするんだ……。正直言うと、すごく不安になる時がある。そんな危機がきたら、また守ってくれるよな? 中学生の時、いっしょに釣りに行っておぼれかけた時助けてくれただろ? あのときみたいにさ」

「それは難しいな。もうすぐ、ハルミと結婚するんだ。他の奴には言ってないけど、腹の中にガキがいんのね。もう、自分の家庭を一番に考えなきゃいけない年になったんだ。でも、ハルミと腹の中にいるガキの次にお前を守ってやるよ」

「そっか。ありがとう。その言葉で十分だよ。ところでいつ生まれるの?」

「来年の1月。それはそうと、お前も、そろそろ結婚した方がいいんじゃない? 腹がでかくなっていく惚れた女見るのもいいもんだぜ」

京介はそう言うと、少し微笑んだ。

「富国電気の会長が結婚を勧めてたけど、上手くやるつもりはないのか? 疎遠になったとはいえ、血縁のある叔父さんだろ?」


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