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現場に着くと真っ暗で何も見えなかった。

車のライトを消してしばらくすると、針のように細いレーザーポインターの光が一直線に飛び込んできた。誰かが、助手席を目がけて、赤い針のような光を照らしている。

右、左、大きな円、チョン、チョン。

京介のサインだった。

資材置き場の方を見ると、赤いレーザポインターを大きく振り、自分達の居場所を教えていた。

エンジンを切って、ゆっくりと車のドアを開けて外に出る。

スパーマグ(マグライトの強力な奴)で地面に大きく円を描き、京介の方に向かって、短く2回点灯させた。

僕らの中で、「今の状況は優勢なのか?」というサインだ。

しばらくすると赤いレーザーポインターが3回点灯した。

「状況は優勢で、回りに敵はいないから早く来い」というサインだった。

僕は、一直線に伸びる京介のレーザーポインターの光を頼りに、暗闇の中を走った。

「おっと、ストップ」

明かりが他にない中を全速力で走ったせいで、京介のそばを走り抜けそうになった。

慌てて、京介が僕の腕をつかんで引き止めてくれた。

「ばれてないよな?」

「大丈夫だ。アキラは中にいる」


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