無料オンライン小説 COLOR 悪の誘い



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とりあえず、驚いた後、大爆笑した。

いや、あれだけメチャクチャな事をやっていたら、いつかはバレルだろ。

地獄の番犬も墓穴を掘ったって感じだな。

朝食を済ませると歯を磨き、外着に着替え部屋を出た。

今日は、時間があるので、車に乗らず駅の方まで歩く事にした。

僕の住んでいるアパートの近くには、まだポツリポツリと田んぼがある。

昔、この辺りは一面に田園風景が広がる静かな場所だった。

だが、僕が大人になるにつれ、田んぼは建物へと姿を変えていった。

それが、正しい事なのか間違っている事なのか分からないが…。

よく、ジャーナリスト達が自然崩壊なんて語っているが、都心でのうのうと暮らしている奴らに分かるのかね。

今時、民家も無い、コンビにも無い。そんな暮らしは現実的には、とても辛い物だ。

地元の人達は、自然破壊について、さほど問題視してない。マスコミやリベラルな人達が騒いでいるだけだ。

むしろ、みんなが、問題視しているのは経済的な問題だろう。

生きていくには、最低限の金が必要だからね。

大通りに沿って、20分ほど歩くと建物が増えてきた。

相変わらず国道界隈は、店がオープンしては潰れ、何度も同じ事を繰り返している。

今の時代、中小企業や個人での新規出店はかなり難しいのだろう。

車道に目をやり、車の流れを見ていると、若干交通量が減ったように思える。

若者の車離れも酷いからね。

いや、車離れじゃないだろう。


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