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やる事がないというよりは、何も出来ないし、誰からも必要とされていない。

ハァ〜。いい歳した男が昼間から部屋の中で悶々とした生活を送るのは辛いね。

テラスに出てタバコに火を点けた。

冬の穏やかな日差しが、僕を照らし続ける。

そして、ほんの少しだけ冷たい風が僕の頬をなでると、古い記憶を呼び起こした。

昔、うだつの上がらないニート&ギャングをやっている時に、京介と美森の漁協で2週間程度バイトする事になった。

ちょうど今ぐらいだったかな。冬が訪れた頃で、二人とも息を吐くと真っ白だった。

当然のことながら、仕事は雑用でかなりキツイ。

おまけに、バイト代も安いので、僕はスキを見ては物陰で一人、タバコを吸っていた。

一方、京介は自分がまかされた仕事だけはきっちりこなしていた。

そのせいか、いつのまにか彼は短期間に漁協の人達と親交を深めていった。

そう、あの時に差が出ていたのかもしれない。

今更遅いが、今ではアリとキリギリスだからね。

どうでもいいが、最近ほぼ100%の公共の場でタバコが吸えなくなった。

人の趣味思考まで介入しやがって。

まあ、そのうちバカな日本人は気付くと思うけど、環境問題もタバコもクジラも全部アメリカや白人帝国社会のプロパガンダだよ。

ようは、アメリカや白人社会の言う事聞けって感じだ。

確かにタバコは吸いすぎると体に悪いかも知れないが、おい、クジラなんて日本国の食文化だぞ〜。

そんな事ガタガタ言う前に、アメリカやオーストラリアの白人は先住民族に土地を返して北欧に帰れよ。

そうしたら、クジラの話を聞いてやるよ。

みんながみんなそうとは限らないが、白人社会の人々は口では人権とほざいておきながら他民族の文化を理解しようとしない。

それ以前に、日本の政治家も何とかいえよ。

僕が、いくら呟いてもこの状況からは抜け出せないだろう。

でも、いつか日本人として国際社会に自分達の意見が言えるような時代がきたらいいな。

あと、1000年くらいは時間かかるかもだけど…。


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