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胸騒ぎの晩餐

黄昏に染まる街並を少しだけ冷たい風が、流れている。

ふと、京介とヤスオの顔を見ると、もうすぐエネルギーゼロって感じの表情だった。

早々に入店するように促すと店の中に入った。

僕らが店内に入ると、日曜日の夕方なので、家族連れの客が多い。

しばらくすると、店員が僕らに気付き、席の案内をしてくれた。

屋内の席を用意してくれたのだが、どうせならと、いつものオープンガーデンの席を用意してもらう事にした。

席に着くと、おまかせでワインとディナーのコースを頼んだ。

ウェイターは、注文を繰り返すと一礼して、奥の厨房の方に入っていった。

今日は、マダムの姿が見えない。

これだけ、多くの客が訪れているのだから、接客も厨房も大変で、僕らだけにかまっている暇はないのだろう。

僕は、タバコに火を点け、京介に話しかけた。

「今日は、まいったな」

「まったくだ。まるで、手掛かりが見つからない」


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