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僕や京介は自ら起業したので一般のサラリーマンより保有資産がある。

でも、ヤスオの様な地道なサラリーマンは地道に働き、スズメの涙程度の給与を啜って生活していかなければいけない。

おまけに、結婚したら夫婦共稼ぎでどちらかが倒れたらアウト。日本も世知辛い国になったものだ。

しばらく沈黙が続くと、ヤスオが突然僕に話かけた。

「まだ、夕食には時間があるから、赤レンガ倉庫でも行って見ない?」

「赤レンガ倉庫?倉庫に行って何すんの?」

「赤レンガ倉庫っていっても倉庫じゃないんだよ。昔は倉庫として利用してたんだけど近年は物流機能が他に移転されたんで、テナントなんかが入ったイベントスペースになってんだよ」

「そうなんだ」

「たしか、カフェなんかもあるから、そこで少し休もう」

ヤスオは、そう言うと立ち上がり歩き出した。

赤レンガ倉庫は山下公園からは近い場所にあったので、意外に早く着いた。

僕らは、一通りショップなどを見て周った後カフェで休息をとった。

京介とヤスオは、相変わらず学生時代の話で盛り上がっていた。

その後、僕らは夕日も沈みかけたので赤レンガ倉庫を後に元町の中華街を目指した。


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