無料オンライン小説 COLOR 悪夢の夜明け



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「まず、カラープログラムは既存のコンピューターウイルスのように、単独では既存のコンピューターシステムなどを攻撃出来ません。ナノロボットにインストールされて始めて活動するようになります。

ナノロボットは全長5ミクロン(1000分の5ミリ)で人や物に付着して移動します。カラープログラムは、インターネットに接続された環境下のパソコンや家電製品などの集積回路にパラサイトしたナノロボットにインストールされて始めて活動し始めます。

コンピューターウイルスの働きをするナノロボットと言い換えたほうがいいのかもしれません。COLORが既存のコンピューターウイルスと違って厄介なのは、ネットやCD/DVDなどといった媒体以外からも、感染していくということです。

ナノロボットにインストールされたカラープログラムは、人や物に付着したまま移動します。そして、電源を補充するために、家電製品などの電源回路を探してもぐりこみます。

そして、悪意のあるプログラムをインストールしたり、場合によっては、インターネット経由で他の家電製品などの集積回路にパラサイトしたナノロボットと通信して、悪意のあるプログラムをインストールする性質を持っています。

現段階では3つのカラープログラムが確認されています。色素の3大原色R・G・B、レッドパーツ、グリーンパーツ、ブルーパーツと呼ばれているものです。今のところ、これらのプログラムが単独で動作していると思われます。

これらのプログラムはプロテクトが掛かっており、それぞれのプログラムをインストールしたナノロボットが、モジュールを結合することはできないと思われます。

ただ、可能性はゼロではありません。ソースを追いきれていませんが、もしこれらのプログラムモジュールが結合した場合、新たな攻撃をしかける可能性があります。

なお、ラボ(研究室)から流出したナノロボットは2000機あまりと推定されます。

最後に、各自がこの問題について秘密を厳守し、打開策を検討し可及的速やかにこの問題を終決させるよう努力してもらいたい。また何かあったら、いつでも私の所に申し出て来て下さい」


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