フロントガラスに、朝の景色が流れて行く。
ビルからビルへ飛び散る光がまぶしい。
節操のない夜型の生活を送っていると、朝日を浴び始めた町並みが、シルバージュエリーのように輝いて見える。
ほんと、生きてるって思えるよ。最高の気分だ。
真夜中にパソコンのディスプレーを見ながら仕事をしていると、すごく憂鬱になることがある。
自分のしていることが、とても現実的なものとは思えなくなってくるからだ。
ぶっちゃけ、「こんなことやってて、本当に金が稼げるのか?」という気分になる。
ITコンサルタント企業なんてカタカナ職業は、ニートと紙一重みたいなもんだ。
夜中にジャンクフードをかじりながら、ネットの中をうろついたり、コスプレのお姉ちゃんの動画で萌えまくってるマジうざい連中と、基本的に何も変わりないんだから。
唯一違うのは、ネットに放り込んだものが、金になるかならないかってこと。ただそれだけの違い。
うちの会社で雇ってる連中も、ほとんどがニート寸前のやつらばっかだ。
というか、正真正銘のニートもたくさんいる。
入社以来、一度も出社してきたことがないやつもザラじゃない。
そういうやつが、またいい仕事をするんで、業績が伸びている。
やってることは大差ないのに、僕はウン億の金を手にして時代の寵児と呼ばれてもてはやされて、ニート君たちは1円も稼げず、社会のお荷物扱いされる。
ほんとに現実感のない世の中だ。わけわかんねえ。 |
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