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「そうだな…。それで、僕は何をやったらいいの?」
「お前は、基本的に俺達が出払っている時に、事務所の受付をやってくれ。あと、空いてる時間は俺と斉藤さんの手伝いをしてくれ」
「分かった。でも、車の事あまり分からないけど、大丈夫かな?」
「大丈夫、基本受付業務だから。いや〜、今まで大変だったんだ。俺と斉藤さんが出払ってる時にオヤジが電話に出ると、何かと揉め事を起こすからね」
「揉め事?」
「そう、もう、年とったから何にも分かんなくなってんだよ……。ほら、ここ10年でどの業界も近代化しただろう。オマケに糖尿の具合も悪くてね」
「そうか…」
「じゃあ、時間になったから、始めよう。栗原、お前は斉藤さんの仕事をちょっと手伝って、後は工場の中の掃除をしてくれ。俺は、ちょっと伝票の整理があるんで…」
「分かった」
話が、終わると事務所を出て、斉藤さんが修理している車を手伝う事になった。
車の修理がひと段落つくと、事務所から泰蔵が出てきた。
「オ〜イ。昼になったぞ。昼飯でも食おうか?」
彼が、そう言うと斉藤さんは事務所の前に止めていた自分の車に乗りこむと走り去って行った。
泰蔵が、僕の元に歩み寄り話し出した。
「さあ、飯食うか。何がいい?」
「いや、その前に斉藤さんはどこに行ったの?」
「あ〜、家に帰って飯食うんだろう。それより、何食べる?」
「そうだな。ドミノバーガーでも行こうか?」
「OH〜イイネェ。あそこはOLもいるしな」
泰蔵と二人で僕の車に乗り込むと、ドミノバーがへ向かい、世間話をしながら食事をとった。
食事が終わるとまた工場に戻り、今度は工場の下周りの掃除をした。
あっという間に時は流れ、5時になったので、帰宅することになった。
こんな、平穏な日々が3ヶ月近くも続いた。
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