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「それに、さっきの話は、あくまで俺の憶測の話だ。上原ってやつがCOLORプログラムの話を知ってたってことは、どこか別のルートで富国電機の情報が漏れてる可能性がある」

「スパイがいるってことか?」

「わからん。どこかのハッカーを雇って、たまたま情報を拾ったのかもしれないしな。もっとも、これだけCOLORが派手に暴れまわってるんだ。むしろ、どこかで情報をかぎつけられない方が不思議と言えば不思議だ。

いずれにせよ、危機的な状態あるのは間違いない。とりあえず、上原とかいう人物については泳がせよう。今、COLORプログラムの事を外部に広げられたら、富国電気の株価が急落してファンドに狙い撃ちされる危険性があるからな」

「たしかに……。まあ、その間、彼女と有意義な時間を過ごすよ」

「いい子が見つかって、ほんとに良かったな。俺は、いつお前にカマほられるか、内心ビクビクしてたんだ」

「いや〜。さすがに、僕は、そちら方面には興味はないよ」

僕らが、他愛のない会話をしていると後ろで誰かが呟いた。

「また、やっかいな事に巻き込まれましたね」

振り返ると、佐藤が立っていた。


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