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僕と理香が立ち上がると、彼らは、僕らの手を掴んで、連行しようとした。
どうすることも出来ないので、彼らの言うとおりに行動する事にした。
店を出る瞬間マスターの方を見てみると、彼は何事もなかったかの様に、平然とグラスを洗っていた。警察に通報してもらえることを期待していたが、あきらめた方がよさそうだ。
何なんだ。ここは、ボッタクリバーかよ。まあ、いい。こうなったらとりあえず、様子見だ。しばらく、おとなしくしておくしかない。
非常階段を歩かされ1階にだとりつくと、僕らに付き添っていた男達はおもむろに備品室のドアを開けた。
まさか、この中にぶち込まれるのか。そう思って中を覗き込んで見ると、また下の階に通ずる階段がある。
「降りたまえ」
彼らはそう言うと、僕の背中を押した。さらにまずい状況に追い込まれるのは間違いない。くそ〜。また、この女のせいで、とんでもない事に巻き込まれた。
やっぱ、このビルに入る前に引き返せばよかった。
しかし、何故こんな所に階段が存在するんだ?
確か、建築基準法なんかに引っかかるんじゃなかったっけ……。いや、このビル全体がアンダーグラウンドな連中の息がかかってるって事なんだろう。完全に失敗した。最初にビルを見た時の直感を信じるべきだった。
階段はどこまでも下るように出来ている。それから、どれだけ歩いただろうか。かなり下の階に降りて来たようだ。
気付くと目の前に重厚な扉が立ちふさがっていた。
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