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京介と2人で爆笑した。あの時、アキラを殺していれば麻美も取られることはなかったし、自分達の商売敵も現われなかった。
グローバル・エージェンシーのプレゼンに参加した事で業界の注目をあび、今やスカイネットは急成長を遂げている。
僕の後ろを歩いてたヤスオが話しかけてきた。
「昔、アキラと何かあったの?」
「ああ、お前がちょうど東京の大学に行ってる頃に、俺らとアキラは分裂したんだ。それで一時的に美森がアキラのギャングに乗っ取られそうになったんで、京介と2人でアキラを潰して美森から追放したんだ」
「そうなんだ。そんな事があったんだ…」
「ところで、お前は東京の大学に行ってキャンパスライフは満喫出来たのかい?」
「う〜ん…。全然ダメだね。多分僕らの世代はみんな同じだと思うんだけど、勉強するよりバイトしていた時間の方がはるかに多いし、無駄に親のスネをかじったって感じだね」
「そうか……。そういえば、冴島って坊主の奴いるじゃない。あいつも同じような事言ってたよ」
「なんなんだろうな。俺たちのやってきたことって」
京介が深呼吸して夜空を見ながら呟いた。
「小さいころ、親や学校の先生から教えられたことは、ことごとく役に立たなくなった。俺達は起業して自活の道を見つけたけど、起業した頃とは違って、社会を背負う立場になってしまっている。学校教育の場では、規格外商品扱いされた俺達が世の中を牛耳ってしまっている。」
その僕たちだって、経済という魔物に翻弄されて、わけのわからないことをやる羽目になってしまっている。京介の言葉が身にしみた。
「どうでもいいけど、この際、さっさとかたづけようぜ。今度こそ何もなかったら、さっさとホテルに戻ろう」
京介とヤスオがうなずく。
周りを見るとコンテナらしきものが無数に積み上げられている。だが、小さな倉庫らしきものは、見当たらない。
僕らは無言で歩きながら、それらしい場所を探した。
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