女の言う通り、パソコンを立ち上げUSBメモリを差し、中身をチェックする。
これは……。
以前、僕がITコンサルティング時代に受け持っていた、クライアントのオンラインショップの個人情報データだ。
何故、これがここにあるんだ?
どうして、こんな奴らに盗まれたんだ…。
パソコンから、USBメモリを引き抜き、椅子から立ち上がり振り返った瞬間、今まで怯えていた女が突然僕に襲い掛かって来た。
それを素早くかわすと、側に置いていた青龍刀を握り締め叩きのめした。
女が倒れこんだ後、足早に部屋を出る。
隣の部屋では、2人の男がまだ倒れこんだままだ、うずくまっている。
アジトの出口から急いでビルの外に出ると、走って車を停めた場所まで戻り、素早く車に飛び乗った。
腕時計を見ると11時30分を回っている。
さっそく、エンジンを掛け、急いでクラブDZに向かって車を走らせた。
店の前に辿り着くと、その場で車を乗り捨て、地下の店に通ずる階段を駆け下りた。
そして、店のドアを開けると、タイゾウが捕まっている、個室に向かって走った。
息を切らせ、個室のドアを開けると、思いもかけぬ光景が広がっていた。
島村は拳銃をテーブルの上に置き、タイゾウとシャンパンを飲みながら談笑している。
彼女は、僕の顔を見るなり話し出した。 |
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