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判決と矛盾

初公判を終え、早1ヶ月が過ぎた。

今日は、いよいよ判決が言い渡される日だ。

身支度を済ませ、弁護士と裁判所に向かう。

今日は、弁護士の先生もさすがに口数が少ない。

裁判所に着くと車を降り建物の中に入る。

何か、気分が重い感じだ。

時間になったので、刑務官に連れられ法廷へ向かう。

しばらくすると、裁判官と検事が現れ、判決が言い渡される事となった。

「主文 被告人、栗原賢一。懲役1年6ヶ月の禁固刑に処す。ただし本判決を以って、執行猶予3年…」

裁判官が、淡々と判決文を読み上げた。

僕は、判決文が読まれている間、ボ〜っと裁判官の方を見ていた。

何故だか分からないが、頭の中がぼんやりとして何も考えられない。

まあ、しょうがないか。

横にいる弁護士の顔を見ると、微妙な表情だった。

だろうな…。しかし、現実的に考えれば、こんなもんだろう。

でも、よかった。これで刑務所に入らなくて済んだ。


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