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カレーな彼女

「ケンちゃん」

「お、おぅ」

さすがに、緊張して何を話していいのか分からない。

「体、大丈夫なの…」

「ああ、もうこの通り大丈夫ですよ」

「そうか…。よかった。早く顔を見に行こうと思ったんだけど、最近仕事が急がしくなって……。ゴメン」

理香は、そう言って両手を合わせた。僕の胸の奥で鼓動が大きく一つ響いた。

「そうか。ところで腹減ったんだ、何か食べない?ずっと病院の飯だったからさ」

「あ、言うの忘れてたけど、ケンちゃんが入院してから、マンションの管理人さんに頼んで、あの部屋に出入りしてるの。でも、誰もケンちゃんの付き添いする人もいないし、着替えとかも、私が用意してたんだから。でも、勝手に、部屋に入ってゴメンなさい」

「いや、別に君が謝らなくてもいいよ。ていうか、なんかいろいろアリガトね。で、もう一度聞くけど、メシドウスル〜」

「家に帰ったら、カレー用意出来てるよ」

「そうか、じゃあ帰るか」


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