「ケンチャン、どうする?」
ヤスオが尋ねた。
「どうするって……。行くしかないでしょう」
僕が、おそるおそる中に足を踏み入れると、京介とヤスオも後に続いた。
四畳半程度のコンクリートむき出しの部屋に入ると、突然入り口を塞ぐようにコンクリートの壁が降りてきた。
「しまった。やられた」
京介が叫ぶと同時に、部屋の明かりが点った。
部屋に入ると、自動的にコンクリートの壁が降りてくる仕組みになっていたようだ。
部屋の正面には石台がある。
その台の表面には、男性と女性と太陽の彫刻が施されている。
そして、その下には日本語で「月が満ち、あふれ出した太陽がもたらした恵みが富を築き道を開く」と彫られている。
「なんだよ。コレ。見事に閉じ込められたな」 |
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