無料オンライン小説 COLOR 悪夢の夜明け



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そんな感じで、うだうだやってる時に、出会い系サイトにハマッて女子高生と出会うわけです。まあ、それが、今のカミさんなんですけどね。女子高生といっても、彼女は18歳で僕は21歳でしたから、世間的には普通の恋愛なんでしょうけど。付き合ってる最中から、親同士がすごい反対するんで、なんか盛り上がっちゃって。で、駆け落ちみたいな感じで同棲して結婚に至ったわけです。

それでお互い若いもんですから、すぐ子供が出来ちゃって、どうしようかっていっている時に富国電気の内定もらったんですよ。僕も大学4年だったし、彼女はコンビニでバイトしてたんで家計は火の車だったんですけど、一筋の光が見えたって感じで嬉しかったな」

「学生結婚だったんだ。いいなあ。最近は女の子口説く元気もないよ」

「晴海に住んでるんだったら。僕の部屋に夜景を見に来ないか、てな感じで、女の子口説いてみたらいいじゃないですか?」

「そうだな。でも、その口説き文句って、極楽のパクラレタ方が使っていた手口だろう?」

「あっはっはは。そうですね。やばいかも。どのみち、既婚者の僕には無縁の話ですけどね」

冴島は、そう言ってタバコをふかした。冴島の横顔は年の割には笑い皺がめだったけど、幸せそうな笑顔だった。

「結婚生活ってどう? いい感じ?」

「う〜ん、良いか悪いかって、そう言うもんじゃないですね。他の人はどうか分かんないですけど、僕は彼女を愛しているし、もちろん娘も愛しています。

良く結婚して家庭を持つと、育児が嫌だって言う人がいるでしょう。そんな事言うなら結婚なんかしないきゃいいんですよ。ましてや、人に愚痴を言ったり児童虐待なんかする奴は初めから子供を産んじゃだめだと思います。そんな環境からまともな子供が育つわけないし、幸せな家庭も築けるわけないじゃないですか。

良く考えてみると、世界中の60億人の中から最愛の人を1人見つける事が出来たわけだし、その人と苦楽を共に出来るってメチャメチャ幸せな事だと思いますよ」


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